エンジェルラウンドが喪服レスキューに投資!「無人店舗」が最高のUIだった話

  • 2026/7/8
  • エンジェルラウンドが喪服レスキューに投資!「無人店舗」が最高のUIだった話 はコメントを受け付けていません

「買いたくない」けど「必ず必要」な喪服の特殊性

喪服は、多くの人が進んで買いたいとは思わない、ちょっと変わった商品です。しかし、着用機会は年々増え続けており、喪服レスキュー社の試算では、2038年には年間約5,600万回もの需要が見込まれています。

喪服着用機会の推移

個人の訃報は予測できませんが、社会全体で見れば需要は常に安定しています。これは「いつ必要になるか誰にも分からないけれど、必ず誰かが必要としている」という、まるで保険のような需要構造を持つ珍しい商材と言えるでしょう。

エンジェルラウンドは以前から、早期に事業として自立し、利益を土台に成長する企業を「ソリッドベンチャー」と定義し、投資してきました。喪服レスキューとの出会いは、まさにこのコンセプトが引き寄せたものだったそうです。

「無人店舗」は、最高の「おもてなし」だった

小売やサービス業では、手厚い接客が良いとされがちです。そのため、「無人化」はコスト削減のための妥協と見なされることもあります。しかし、弔事の現実は少し違います。

訃報は深夜に届くことが多く、悲しみの渦中にいる人は、店員に声をかけられながら喪服を試着したいとは思いません。営業時間や対面接客、配送にかかる時間など、既存サービスの「丁寧さ」が、この商材においてはかえって利用者の負担になってしまうことがあります。

24時間、誰にも気を遣わず、一人で静かに選んで持ち帰れること。喪服レスキューが提供する「無人」という形は、接客の放棄ではなく、最も深いおもてなしの形なのかもしれません。同社も、無人店舗である理由を「深夜や早朝の来店に対応するため」に加え、店員の存在を気にせず自由に試着してほしいという想いからだと語っています。

実際に利用者の92%が予約当日または翌日に来店しているというデータもあり、急な弔事に対応する上で、この「時間圧縮」が非常に重要であることがわかります。

喪服レスキューのご利用状況

喪服レスキューのビジネスは、創業者自身の原体験から生まれた「24時間×無人×試着」という組み合わせです。創業者の一人である後藤氏は、祖父の訃報に際し、体型の変化で喪服のサイズが合わなくなっていた経験を語っています。この経験が、この市場における構造的な唯一解を生み出したと言えるでしょう。

喪服の需要は「一回きり」ではない

多くの人が見落としがちなのは、日本の弔事が一日で終わらないという点です。四十九日や一周忌など、喪服には儀礼のカレンダーという形で、継続利用の機会が存在します。サイズが変わったり、保管状態が悪かったりして、喪服を「持っている」人でも、その日に着られるとは限りません。この市場の本当のターゲットは、「喪服を持っていない人」ではなく、「今夜着られる喪服がない人」と捉え直すと、市場の見え方は大きく変わります。

パイオニアだからこそ業界を巻き込める

喪服レスキューは、無人店舗型喪服レンタルのパイオニアとして、クリーニングの白洋舎や斎場運営の東京博善といった業界の主要企業との連携を進めています。先行者であるからこそ、既存業界が競合ではなく、供給網・送客網として組み込まれていくのでしょう。単に店舗を増やすだけでなく、「急な弔事を支えるインフラ」というカテゴリーそのものを作ろうとしている会社だと考えられます。

その日が来ないことを願いつつ

利益を出しながら、そのうえで資本によって成長速度を上げる。喪服レスキューは、エンジェルラウンドが考える「ソリッドベンチャー」の理想的な形のひとつです。

このサービスは、できれば使う日が来ないのが一番です。それでも、もしその日が来てしまったときは、喪服レスキューというサービスを思い出してください。迷わず、焦らず、頼れる場所があること。その安心を全国に広げていく挑戦を、エンジェルラウンドは今後も支援していくとのことです。

喪服レスキュー株式会社について

喪服レスキューのロゴ

所在地:東京都渋谷区代々木2-39-10 クリエイト代々木4階
代表者:後藤 佑介/永江 悠真
設立:2022年11月
コーポレートサイト:https://mofuku-rescue.co.jp/
サービスサイト:https://mofuku-rescue.com/

2022年12月より、喪服レンタル業界初となる無人店舗による喪服レンタルサービス「喪服レスキュー」を運営しています。24時間利用可能(一部店舗除く)な店舗で喪服の試着・レンタルが可能で、2026年7月時点で全国22店舗を展開し、2年間で約7倍の店舗拡大を実現しています。

エンジェルラウンド株式会社について

AngelRoundのロゴ

所在地:東京都豊島区東池袋2-40-13 池袋デュープレックスビズ6階
代表者:代表取締役 General Partner 大越 匠
コーポレートサイト:https://angel-round.com/
関連メディア:https://solid-ventures.media/

エンジェルラウンドが運用するファンドは、スタートアップ起業家の多様なキャリア形成とEXITの選択肢をIPOだけでなくスモールEXITにもフォーカスできるよう、「アーリー投資 × 最小限のファンドサイズ」というコンセプトを持っています。堅実な事業を持ちながら、常に新しいチャレンジを模索している「ソリッドベンチャー」に特化して投資を行っています。

TAKAweb master

投稿者プロフィール

いろんなことに興味を持ち、いろいろ試しています。
曲がったことが大嫌いで、噓をつく人は嫌いです。
嘘があふれる世の中で真実を追求する姿勢が大切だと思います。

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

上城孝嗣・オフィシャルサイト

ページ上部へ戻る