「第二の大井町」はどこ?都心周辺で次に価格が伸びる街を探ってみた!
- 2026/5/17
- 投資・FX
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大井町の中古マンション価格、都心並みに上昇中!
まず、大井町駅周辺の中古マンション価格の動きを見てみましょう。2001年以降に建てられた中古マンションの坪単価を見ると、都心5区と比べるとまだ大井町の方が安い水準にあります。
でも、注目すべきはその価格上昇のカーブ!特に2024年から2025年にかけては、都心5区に近いレベルで価格が急上昇しており、都心の価格変動に連動する形で価格が形成されていることが分かります。

これは単なる一時的な人気ではなく、「都心価格高騰の波が押し寄せている」ことを示しています。最近の東京都心部では、新築も中古も価格がどんどん上がっていて、初めて家を買う人や実需層にとっては、都心5区での購入がかなり難しくなっています。その結果、都心へのアクセスが良くて、しかも比較的価格が抑えられていた準都心エリアに需要が流れてきた、と考えられます。大井町はまさにその代表例と言えるでしょう。
大規模マンション供給が街の価値を押し上げた!
さらに、大井町では2018年から2019年にかけて、大規模なマンションがたくさん供給されました。年ごとの新築竣工数と平均新築戸数を見ると、この時期には平均戸数の多い大型マンションが複数建てられており、街全体の住宅供給が厚みを増したことが分かります。

一般的に、大規模マンション開発は、ただ家が増えるだけではありません。タワーマンションや大規模レジデンスが建つことで、街のイメージそのものが変わります。お店の構成や人々の生活動線も変わり、住む人が増えれば商業施設も充実します。さらに、一定以上の所得層の住民が流入することでエリアのブランド力が上がり、中古市場でも価格が上がりやすくなるんです。
大井町の場合も、大規模開発による街の魅力向上、都心価格高騰による代替需要、そしてJR京浜東北線・りんかい線・東急大井町線が使える交通利便性が相乗効果を生み、価格上昇につながった、と考えられています。特に品川・大崎・東京方面へのアクセスが良い点は、オフィス回帰の流れとも相性が良く、共働き世帯を中心に強い人気を集めました。
足元では流動性低下の兆候も?
しかし、最近の市場を見ると、少し変化の兆しが見え始めています。下の地図は、平均価格8,000万円以上のシンボリックなマンションの在庫の動きを表しています。
赤プロット:在庫減少傾向(流動性高い)
黄プロット:在庫一定(流動性普通)
青プロット:在庫増加傾向(流動性低い)

直近では青プロット、つまり在庫が増加傾向にある物件が少し目立つようになってきました。
これは大事なサインです。在庫が増えるということは、売りに出されている物件の数に対して、買い手が追いつかなくなっていることを意味します。つまり、流動性が低下している状態で、価格上昇の勢いが少し落ち着き始めている可能性があります。もちろんすぐに価格が下がるわけではありませんが、これまでの急激な価格上昇フェーズから、相場が少しずつ落ち着いていく局面に入りつつある、と言えるでしょう。
「第二の大井町」に必要な3つの条件
では、今後「第二の大井町」になりそうなエリアはどこでしょうか?
その条件として重要なのは、次の3点です。
- 直近で大規模開発が活発に行われていること
- 都心へのアクセスが優れていること
- シンボリックマンションの流動性が高いこと
これらの条件を踏まえると、有力な候補として浮上するのが、江東区内陸部、特に隅田川と荒川に挟まれた東側エリアです。
江東区内陸部東側が有力候補である理由
このエリアは以前から都心へのアクセスが良いとされていましたが、今後は東京メトロ有楽町線の延伸計画によって、さらに交通の便が良くなると期待されています。鉄道インフラの整備は不動産価格にとても大きな影響を与える要素で、特に「都心直結性」が強化されるエリアは、中長期的に住宅需要が高まりやすい傾向があるんです。

さらに、2020年以降に建てられた100戸以上の大規模マンションの分布を見ると、江東区内陸部東側では大型マンションの供給が非常に集中していることが分かります。これは超都心部を除けば、東京都内でも有数の供給密集エリアと言えるレベルです。
大規模マンションが集まることで、街並みや商業環境が新しくなり、人口流入によるエリア価値の向上も進みます。また、最近のマンション開発では、ただ住宅を供給するだけでなく、商業施設や広場、防災機能なども含めた「街づくり型」の開発が増えており、エリアそのものの評価が中長期的に押し上げられやすくなっています。
高い流動性を維持するシンボリックマンション
加えて、シンボリックマンションの在庫推移を見ても、江東区内陸部東側では比較的流動性の低い物件が少ない状況です。例えば、「プラウドタワー亀戸クロスブライトタワー」や「プラウドタワー亀戸クロス ゲートタワー」では、在庫減少傾向が確認されており、高い流動性を保っています。これは、購入需要が依然として強いことを示しており、エリアとしての評価が現在進行形で高まっていることを意味します。
つまり、江東区内陸部東側は、「都心価格高騰による代替需要」「大規模開発」「交通インフラ強化」「高い流動性」という、大井町が価格上昇した時ととてもよく似た条件を備えていると言えます。
江東区内陸部東側は次の成長エリアとなるか?
もちろん、不動産市場は金融政策や景気動向の影響も強く受けるので、単純に同じ値動きをするとは限りません。しかし、現在の東京都内で構造的な成長条件を備えたエリアを挙げるならば、江東区内陸部東側は極めて有力な候補の一つと言えるでしょう。
大井町がそうであったように、「都心へのアクセス」「大規模供給」「街の更新」「流動性」という条件が重なったエリアは、中長期的に相場を押し上げやすい傾向があります。今後の東京不動産市場を考える上でも、江東区内陸部東側の動向には大きな注目が集まりそうです。
筆者プロフィール

福嶋 真司(ふくしましんじ)
マンションリサーチ株式会社 データ事業開発室 不動産データ分析責任者
福嶋総研 代表研究員
早稲田大学理工学部を卒業後、大手不動産会社でマーケティング調査を担当。その後、建築設計事務所で法務・労務に携わる。現在はマンションリサーチ株式会社にて不動産市場調査・評価指標の研究・開発などを行う傍ら、顧客企業の不動産事業における意思決定をサポートしている。また、大手メディアや学術機関にもデータ及び分析結果を提供している。
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