ブロックチェーンとステーブルコインでデジタル証券の未来が変わる!? 新しい金融スキームの実証実験が第一段階をクリア!

  • 2026/8/1
  • ブロックチェーンとステーブルコインでデジタル証券の未来が変わる!? 新しい金融スキームの実証実験が第一段階をクリア! はコメントを受け付けていません

デジタル証券の可能性を広げる協業

2026年7月31日に発表されたこの協業では、デジタル証券(ST)とステーブルコイン(SC)を組み合わせることで、より高度な金融取引の実現を目指しています。特に注目されているのは、商用化に向けた段階的な実証実験です。

なぜ今、デジタル証券が注目されるの?

国内では、2021年の不動産ST案件の誕生以来、ST市場がどんどん大きくなっています。これまでのSTは、主に証券会社の口座を持つ個人投資家が対象で、ファンドを通じてレバレッジをかけて投資されてきました。

一方、海外では、暗号資産の世界でSCを使った投資家間の直接取引や、レンディングプロトコル(銀行などの仲介者を介さずにスマートコントラクトでデジタルアセットの貸し借りを行う分散型金融の仕組み)を活用した24時間365日の担保借入が進化しています。最近では、この仕組みが国債や投資信託を含む「リアルワールドアセット(RWA)」にも広がってきています。

日本でもSCの発行・流通が始まる中で、STにおいても「デジタルキャッシュを使った取引の進化」をきっかけに、新しい商品設計の可能性が広がっている状況です。不動産だけでなく、航空機や船舶といった動産を対象としたSTの組成も視野に入ってきています。

目指すは「投資家が直接つながる新しい世界」

この協業が目指すのは、国内の投資家がデジタルキャッシュやウォレットアプリを使って、不動産や動産を裏付けとしたSTの発行体と投資家が直接つながり、ST自体を担保にして柔軟なレバレッジ取引ができるようになることです。

もし投資家自身がレバレッジをかけられるようになれば、発行体やファンド側は、より現物に近いSTを組成できるようになるかもしれません。これにより、これまでとは違う商品性や、事業法人などの特定の投資家向けの新しい投資機会が生まれることが期待されています。

協業の全体像

今回の実証実験では、まず事業法人などの特定投資家向けの私募形式を想定し、合同会社-匿名組合(GK-TK)スキームを活用しています。STはProgmat社が提供するデジタルアセット発行・管理基盤「Progmat」を通じてパブリックブロックチェーン上で発行され、SCはSTとは異なるチェーン上で発行された信託型SCが想定されています。資金のやり取りには、Progmat社とDatachainが共同で提供する「クロスチェーン同時決済(DvP)ソリューション」が使われ、投資家向けのウォレットアプリはKSTが提供を想定しています。

実証実験の第一歩が完了!

協業の第一段階(STEP1)として、「発行体と投資家間の直接決済」の検証が完了しました。KSTがアセットマネージャーを務める仮想ファンド(ST発行体)とKDX(ST投資家)の間で、STの受け渡しとSCの決済をDvP(Delivery versus Payment)により同時に行うユースケースが検証され、想定されるプロセスが全て問題なく実行できることが確認されました。

この実証では、Progmat社が用意したパブリックブロックチェーン用の標準スマートコントラクト(CMTAT準拠)を用いてAvalanche C-Chain上にSTが発行され、SMFGが想定する信託型SCの規格を用いてAvalanche L1上にSCが発行されました。投資家向けのウォレットアプリは、商用化後にKSTが提供することを想定し、「WaaS(Wallet as a Service)」を用いてプロトタイプが用意されました。

今後の展開

STEP1の成果を踏まえ、今後はSTEP2として「投資家が保有する不動産STを担保に行う資金借入」の検証が検討されています。もしSTEP2が実施された場合、その結果も踏まえて、2026年中に本商品の商用化に向けた判断が行われる予定です。実証の進捗や参加者の拡大、具体的な商用化計画については、今後も情報が公開されていくでしょう。

関連企業について

株式会社Datachain
「世界を透過的にひとつのネットワークとして扱えるようにする」をミッションに掲げ、ブロックチェーン技術の研究開発を基盤として、次世代の金融・決済インフラの社会実装を進めています。
株式会社Datachainのウェブサイト

株式会社Speee
「解き尽くす。未来を引きよせる。」をコーポレートミッションとし、データドリブンな事業開発を通じてデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する企業です。株式会社Datachainは、株式会社Speeeの子会社です。
株式会社Speeeのウェブサイト

TAKAweb master

投稿者プロフィール

いろんなことに興味を持ち、いろいろ試しています。
曲がったことが大嫌いで、噓をつく人は嫌いです。
嘘があふれる世の中で真実を追求する姿勢が大切だと思います。

この著者の最新の記事

関連記事

コメントは利用できません。

上城孝嗣・オフィシャルサイト

ページ上部へ戻る