中央区のマンション市場に異変?湾岸エリアの「バブル」にブレーキがかかる兆し

  • 2026/5/9
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東京の中古マンション市場、熱気が冷め始めた?

最近、東京都23区の中古マンション市場は、まるで沸騰したお鍋のようでしたよね。価格がどんどん上がって、「いつまで続くんだろう?」と気になっていた人も多いのではないでしょうか。

実は、この価格上昇の背景には、ただ住みたい人が増えただけでなく、低金利や「もっと値上がりするかも!」という期待から、投資目的のお金がたくさん流れ込んでいた側面もあるみたいです。つまり、住む人と投資する人が入り混じって、ちょっといびつな活況を呈していた、ということですね。

でも、ずっと上がり続けるものはありません。高すぎる価格は、本当に住みたいと思っている人たち(実需層)にとっては手が届きにくくなり、結果的に「買いたい」という気持ちを冷ましてしまう原因になってしまうんです。

世帯数データに「減速シグナル」が点滅

このような市場の変化を示す興味深いデータがあります。それは、東京23区の「世帯数増加率」の推移です。

東京都23区世帯増加率の推移

マンションリサーチによる2023年1月から2026年3月の調査によると、令和5年から令和7年にかけて、23区全体の世帯数は増え続けているんです。東京に人が集まる流れは変わっていません。

しかし、注目すべきは「増加率」の変化。令和6年には、都心5区(千代田区・中央区・港区・新宿区・渋谷区)やその周辺で、世帯数の伸びが明らかに鈍化しました。そして令和7年には、この減速傾向がほぼ23区全体に広がっているんです。これまで市場を引っ張ってきた都心部から、外側のエリアまで一斉に「ブレーキ」がかかっている、という構図ですね。

これは、住宅価格の上昇が、どこに住むか、家族をどうするか、といった人々の選択に影響を与えている可能性があることを示唆しています。

中央区が示す「減速の象徴」

特にこの減速がはっきりと表れているのが、中央区です。令和7年でも世帯数は増えていますが、その増加率の落ち込みは23区内でもトップクラス。「減速の象徴的なエリア」と言ってもいいかもしれません。

中央区はこれまで、千代田区や港区に比べて価格が少しお手頃だったため、実際に住む人たちからの人気が高かったんです。さらに、都心という立地と、湾岸エリアの再開発による将来性から、投資家からの注目も集めていました。

ところが、この「住む人と投資家が共存する構造」が、価格が上がる局面では、さらに加速的な値上がりを生み出す原因にもなりました。特に、中央区の中古マンション供給の3~4割を占める湾岸エリアでは、価格上昇のスピードがものすごく速かったため、結果として「本当に買う人」が厳しく選別されるようになり、物件が売れにくくなる「流動性の低下」が目立つようになったのです。

湾岸エリアの流動性低下がリアルに

中央区の湾岸エリアの市場を詳しく見てみると、その変化はもっと明確です。

中央区湾岸エリアの市場動向

2024年中旬以降、マンションが売れるまでの期間が長くなり、同時に値下げをする回数も増える傾向にあります。これは、売り主が値段を下げても、なかなか買い手が見つからない状況、つまり市場の活発さが失われていることを意味します。

湾岸エリアは、これまで高い収入の世帯や海外からの投資家によって、急激な価格上昇を経験してきました。しかし、最近では金利が上がって、住宅ローンなどの資金調達コストが増えたことで、購入できる力が弱まっている人が増えています。特に、実際に住む人の需要が減っているのが顕著です。加えて、投資のお金も以前ほど流入しなくなってきており、「買い手の層」が薄くなっているのが見て取れます。

さらに、この流動性の低下は湾岸エリアだけにとどまらないんです。中央区の内陸エリアでも、2025年中盤以降、販売日数の長期化や値下げ回数の増加が確認されています。これらのエリアは、湾岸部の価格が高騰したことで、その「代わりに」と人気を集めてきましたが、需要が集中して価格が上がってしまい、結果的に同じような需給バランスの崩れに直面している、という状況です。

23区全体に広がる「価格主導の減速」

中央区で起きていることは、一時的な現象ではなく、東京都23区全体に広がりつつある構造的な変化の一部と捉えるべきでしょう。世帯数はまだ増えていますが、その伸び率は確実に鈍化しており、住宅価格が上がりすぎたことで、かえって需要の拡大を抑え込む段階に入った可能性が高いと言えます。

これまでの市場は「価格が上がれば、さらに需要が増える」というサイクルでしたが、今は「価格が上がると、需要が減っていく」というサイクルに変わりつつあるのかもしれません。今後の不動産市場を読み解くには、単に価格の動きだけでなく、世帯の増減や物件の売れ行きといった、より深い需給の変化に注目することが不可欠になりそうです。

【調査概要】

  • 調査期間:2023年1月~2026年3月

  • 調査機関:マンションリサーチ

  • 調査対象:東京都23区内中古マンション

  • サンプル事例数:234,621事例

  • 調査方法:公開されている中古マンション売出情報を収集して統計処理を行い集計

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投稿者プロフィール

いろんなことに興味を持ち、いろいろ試しています。
曲がったことが大嫌いで、噓をつく人は嫌いです。
嘘があふれる世の中で真実を追求する姿勢が大切だと思います。

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