市場が荒れても日本の投資家はブレない?フィデリティ調査で判明した「3つの行動パターン」

  • 2026/4/24
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市場の変動にどう対応する?日本の投資家の特徴

市場のボラティリティが高い状況でも、日本の投資家は比較的長期的な視点を保っていることが明らかになりました。

アジア太平洋地域の投資家全体では5人に1人(20%)が「市場のボラティリティは自身の投資行動に影響を与えない」と回答していますが、日本ではこの割合がさらに高く、3人に1人(33%)が「影響されずに投資を継続する」と答えています。

一方で、市場の変動に慎重な姿勢を示す投資家もいます。全体の25%が「ボラティリティが高まる局面では一時的に投資を止めて状況を伺う」と回答しており、特に日本では26%と、この傾向が顕著です。さらに、市場の変動を投資機会と捉える層も存在し、日本では約1割強の投資家が「影響の大きい分野や地域での投資を積極的に検討する」か、「影響を受けにくいと考える他分野への資金配分を検討する」と回答しています。

フィデリティ投信の資産形成研究室長である畔柳 淳氏は、「日本においては、投資を継続した人と投資を止めてしまった人の割合がいずれも高いという他国にはない特徴がみられます。このことから、日本の投資家層の中で、市場のボラティリティが高い局面における投資行動に二極化が進んでいることがうかがえます」とコメントしています。

「ホーム・バイアス」に注意!分散投資でリスクを抑えよう

調査では、投資家が自国市場に投資を偏らせる「ホーム・バイアス」が依然として存在することが示されました。アジア太平洋地域の投資家は、ポートフォリオの61%を自国市場に配分しており、これはグローバル投資家(56%)や欧州投資家(52%)を上回っています。

特に日本では、自国市場への配分が53%と最も高く、次いで米国市場が22%でした。さらに、日本の投資家の44%が、今後12か月間で自国市場への投資額を増やすことを見込んでいます。

投資ポートフォリオの国・地域別割合

自国市場への親近感は理解できますが、リスク管理や投資機会の拡大という観点からは、地理的な分散投資の余地がまだ大きいと言えるでしょう。

成長分野の注目株は「テクノロジー」と「AI」

地政学的な緊張が短期的な市場のボラティリティを高める一方で、長期的かつ構造的な成長トレンドを見極めることの重要性も浮き彫りになっています。特にテクノロジーおよびAI分野は、日本を含むアジア太平洋地域のすべての市場で、最も有望な投資分野として認識されています。

今後12カ月間で高い投資利回りが見込めると回答した投資家は、アジア太平洋地域全体で61%、日本でも47%に達し、エネルギー(31%)や金融(22%)を大きく上回りました。

今後12か月間で高い投資利回りを得られる分野

AI関連投資については「バブル圏にある」という見方もある中で、今後12か月以内に大幅な調整が生じると懸念する投資家は、アジア太平洋地域全体で45%と半数に満たず、日本では33%にとどまっています。アジア太平洋地域の投資家の51%が今後AIへの投資を増やす意向を示す中、日本では26%にとどまり、AI分野への関心は高いものの、実際の投資行動には慎重な姿勢が見られます。

市場の荒波を乗りこなす!投資家が知っておきたい3つの原則

フィデリティ・インターナショナルは、ボラティリティの高い市場環境で投資家が留意すべき3つの原則を提示しています。

  1. 投資を継続する
    市場の変動によって一時的に投資を止めたくなっても、そこから退出すると回復局面を逃してしまう可能性があります。過去のデータを見ると、ITバブル崩壊や世界金融危機、コロナ・ショックといった大きな下落局面の後も、市場は回復し、新たな高値を更新してきました。継続的な投資は、長期的な成長の恩恵を受けるために重要です。

    MSCIオール・カントリー・ワールド指数(1992年〜2025年)

  2. 分散(地域・分野)投資をする
    自国市場への投資は安心感があるかもしれませんが、リスク管理と長期的なリターンの安定化には分散投資が不可欠です。市場変動時に異なる値動きをする資産や市場に投資を配分することで、リスクを軽減できます。

  3. 相場のタイミングを狙うのではなく、長期的な視点を持ち投資する
    市場が一時的に下落する局面では、割安な水準で投資できるチャンスが生まれることもありますが、そのタイミングを正確に見極めるのはとても難しいことです。市場の一時的な変動に左右されず、長期的な動向を見据えて投資を継続する投資家は、市場回復局面においてより大きなリターンを得る傾向が見られます。

    市場日次上昇率上位5日、および30日に投資をしていなかった場合の影響

フィデリティ・インターナショナルは、世界25を超える拠点で事業を展開し、約170.2兆円の運用管理総資産額を持つ独立系資産運用グループです。投資に関する詳細情報は、フィデリティ・インターナショナルのウェブサイトで確認できます。

また、フィデリティ投信株式会社は、日本における投資信託や企業年金向け運用サービスを提供しており、公募投資信託の純資産残高は約7兆2,655億円で、外資系資産運用会社では首位となっています(2025年12月末日現在)。

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